twitterを始めました‼

塾講師の私が授業前に生徒に確認している風景その1

塾講師としてどのような気持ちで臨んでいるのか気になる方は

他記事から参照してください。

もちろん、生徒に合わせて話題は変えるのですが、

少し特殊な例ですが普段の様子の一つとして紹介します。

 

本記事は他記事には詳しく書ききれないために

別リンクを作りたかったので作成しました。

 

以下、およそかかった時間を終わりに記入しています。

参考にどうぞ。

 

 

<雑学好きな中2の男の子A君>

 

私「よーし、じゃあ始めます。よろしくお願いします。」

A「よろしくお願いします。」

私「今日も来てくれてありがとうね。」

A「いえいえ。先生、今日サッカーで足痛めたんですよ。」

私「大丈夫?どこ?見せてもらってもいいですか?」

 

 

少し話をしてひと段落ついた頃、

 

 

私「よし、A君、そろそろやるよ。」

A「はい。」

私「ところで、唐突ですが、A君。サッカーで痛めたって言ったけどサッカーってスペルわかる?」

A「え、あ、はい。わかりますよ。Soc…cer」(4秒)

 

私「OKです。英語壊滅的だって言ってたけど、サッカーはわかるんだね(笑)」(2秒)

A「はい(笑)」(1秒)

私「じゃあ英語繋がりで学校でやった助動詞で覚えてるの教えてもらえますか?」(3秒)

A「あ~はい、ええと、can、may、(5秒)ええと…(3秒)」

私「大丈夫ですよ。意味分かりますか?」(1秒)

A「canが、できる、で(3秒)mayが~(2秒)(出なそうな顔)」

私「…まぁ、かもしれない、(2秒)A「っあ!」とかですね。(1秒)」

私「いっぺんにやんなくてもすぐできるようになるので大丈夫ですよ!」(3秒)

A「はい。」(1秒)

私「まぁ、でもせっかくなので、助動詞ってまだ他にもあるんですけど、短いのでcan、may、willと付け足しましょうか。Willはだろうでとりあえず覚えてください。」(6秒)

私「もう少しいろいろわかってきたらイメージや、もう少し核心となる性質についてお話します。」(4秒)

A「はい。」(1秒)

私「じゃあ前回ですね~(2秒)、ifってやったんですよ。(1秒)」

私「意味わかる?」(1秒)

A「もし、とかですよね。」(2秒)

私「…うん、まぁあってる。(2秒)もし~ならばでたぶん習ってる。」(1秒)

私「今は覚えなくてもいいけですけど、高校行ってからは学校文法を強調してくる先生に合うと従属接続詞っていうんですよ。こういうの。(5秒)」

私「でわざとふわっと質問しますけど、and、or、butとかとなんか使い方違うなぁ…って思ってたと思うんですけど、こういうのif以外に似たのありませんでしたっけ?(7秒)前回一応やってます。(1秒)わかんなければわかんないでいいですよ(1秒)」

A「whenとbecauseですね。」(2秒)

私「あってます!」(1秒)

私「ちなみに、becauseって訳すぐ出てきます?」

A「なぜなら」(1秒)

私「あってます!さっきみたいに高校繋がりの話でいくと、高校以上の数学では“∵”で“なぜなら”っていう意味になります。で逆に“∴“で”ゆえに“という意味になります。」(7秒)

(A君がメモを取り始める)

私「あぁ、メモします?意欲的でいいですね。じゃあもう少し説明すると…」

A「シミュラクラ現象ですね。」

私「うん?(3秒)そうね。確かに。よく覚えてますね。シミュラクラ現象の話の時はまさかここに繋がるなんて考えもしませんでした(笑)(3秒)」

A「僕もです(笑)」(1秒)

私「だからね。結局どこかで繋がってくるんですよ。」

私「おそらくですね、(4秒)君が作った雑学ノート

(A君は私の2回目の授業以降“雑学ノート”というものを作ってくれていました)

を見て“いつ役に立つんだよ、そんなの”と言ってくる人がそのうち現れるんですよ。(7秒)」

A「実際に最近いました。」(1秒)

私「でしょ。」

私「けどね、そういうやつは気にしなくていい。それはきっと“使わないだろう、無駄なことだな”という気持ちから君に対してかけた言葉ですよ。でも、もしそれがテストや成績の観点から言っている言葉なのだとしたら、A君、君はその雑学ノートに紐づけてそういったテスト的な知識だって記入できる。」

私「ちなみに、おそらくだけど、そういった復習的なノートって自分から今までわざわざ作ろうと思ったことってなかったんじゃない?」

A「はい。」

私「君が興味を持って、これから変わろうとしている時、身内など近い存在ほど足を引っ張ろうとする傾向にあるから覚えておいたほうがいい。」

A「はい。」

私「さっそくだけど、さっきの∴だってシミュラクラ現象だけでなくて、高校入試に関わりあることですよ。実際、地理で茶畑という地図記号ですし、これをくの字に変えれば畑の地図記号です。」

A「へぇ…!(メモ)」

私「地理に関連してですけど、主曲線と計曲線という言葉は聞いたことがありますか?」(3秒)

A「ないです」(1秒)

私「OKです。まだ覚えなくていいですよ。今“聞いたことがある“という経験だけで大丈夫です。またいつか出てきます。」(6秒)

私「さっきの記号繋がりの話をすると、電気図記号ってあるじゃないですか(3秒)」

私「オームの法則ってたぶん2年生なんでやりましたよね。」(2秒)

A「あ、はい、やりました。」(2秒)

私「あそこで出てくる電気用図記号の豆電球の記号ありますよね、あれと同じ形の記号が地図記号って知ってます?」(4秒)

A「あぁ~はい、(2秒)確か交番だったと思います。」

私「警察署ですね。」

A「あ~」

私「いいんですよ、交番と警察署で迷ったのであってますか?」

A「はい。」

私「今A君が出した交番という答えは、あなたが普段思う、直感する回答です。

2択で迷っているので、今後この問題と出会った時は、直感で選んで、それと、逆の答えが正しい回答だと考えればよいので実質君は正解を出せるようなものです。」

A「なるほど。」

私「ちなみにもしパソコンから記号を表記したくて困ることがあったらunicodeという言葉が救いになるかもしれません。」

A「どういうものですか?」

私「んー、まぁ簡単に言えば世界で使われる全ての文字に共通して当てられた英語とか数字とかの列ですね。その列によって記号なども表記できます。まぁ、使う機会はないと思いますが。」

私「簡単な例で言えば♂とか♀とかですかね。あ、ちなみに、A君が3年生になると宇宙や天体のことなどを勉強することになるのですが…ところで、水金地火木土天海って聞いたことがありますか?」

A「はい。」

私「一応水金地火木土天海は覚えておいてください。」

私「それで、その火が火星のことで、金が金星のことなんですが、火星が♂で、金星が♀で表されます。」

A「へー!!」

私「金星はクレーターに女性の名前がつけられているのですが、その中に北条政子からとって“マサコ”がありますが、北条政子って誰でしたっけ?」

A「ええと…(困惑)」

私「大丈夫。後で確認しましょうね。」

A「はい。」

私「確認作業もだいぶしましたし、そろそろ、ええと…今日は数学ですね。やりますか!」

A「はい。でも、先生、今日は雑学少なめですね。」

私「そう?んー、じゃあね…(8秒)さっき地図記号の話しましたけど、そもそも地図って違和感なく言葉として使いますよね?」

A「はい。」

私「視覚領域の言葉で、浮かび上がって知覚される領域を“図”と言って、背景に退く領域を“地”と言います。もっと簡単にいえば、強く意識されるところが図です。少し誤解を生むかもしれませんが音楽で例えれば私たちが普段歌うメロディーが図で伴奏やベースなど背景として知覚されるものが地です。」

A「ああ、なんとなくわかりました。」

私「知覚の繋がりで言えば同じ重さでも大きなものの方が小さいものの方より軽く感じることをシャルパンティエの錯覚と言います。」

私「あとは、さっき豆電球が出てきましたが、もし中学の理科の実験の時に豆電球を抵抗器としてオームの法則の実験をすることがあったとしたら、電流と電圧の結果が上手く比例関係にならないグループが続出して焦っている理科の先生がいたら絶対について行かない方がいいですよ。」

 

(私がホワイトボードに∵と書いて“なぜなら“と言う)

A「おー!」

私「豆電球ってフィラメントって部分にタングステンって金属が使われているんですけど、それのせいでうまくいくわけないんですよ。つまりそれを知らない先生ってことです。」

私「A君確か先週興味持ってくれて元素記号Snまで覚えてきましたって教えてくれたよね。」

A「はい。」

私「もう24個覚えた時に出会うよ彼とは。」

A「え、彼?誰?」

私「タングステン」

A「あーなるほど。」

私「覚えなくていいからね…」

A「わかりました。やってきます。」

私「はい(笑)ちなみに、電気のお話だったので確かこの前のテストで導体も絶縁体もわかっていたけど、半導体のことが出てこなくて中導体って書いたって言ってたじゃないですか。」

私「僕がいいなって思っている半導体があるので紹介します。ペルチェ素子っていうものなんですけど、温度差を電気に変えたり電圧差から熱い部分と冷たい部分を作り出したたりするんですよ。んで、熱から電気をゼーベック効果、熱から電気をペルチェ効果って言います。」

私「そろそろいいんじゃないですか(笑)始めますよ。」

 

 

あえて秒数をつけていないところがありますが、

ここまでのやり取りでおよそ8分くらいです。

この生徒の場合少し特殊で、中2にしては、

「入試には」少なくともノイズとも取れなくない内容も多いのですが、

そもそも、「勉強ってこんなに楽しかったんですね。」という言葉が本人から漏れたきっかけが、A君の場合「雑学」と、本人が捉えるものだったのです。

ですから、私は、彼のニーズを満たすように話を結んでいます。

 

 

そして、私の場合、もちろん得意というか、やりやすい科目はあるのですが、

科目を行き来します。隔てる必要がないと考えているからです。

むやみに行ったり来たりはしませんが、

その日任された科目を中心に関連知識を分野を問わずに思いつくままに語ります。

それが、私流の魅せ方だからです。

 

error:Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました