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テストステロン生成をサポートする?サツマイモの栄養素と機能性

第8部:テストステロンと男性健康におけるサツマイモの役割

1. ステロイドホルモン代謝とサツマイモの栄養素の関連性

男性ホルモンであるテストステロンは、筋肉量の維持、骨密度の確保、生殖機能の調整など、男性の健康において中心的な役割を果たしている。近年、食事因子とホルモンバランスの関連性に対する関心が高まる中、サツマイモに含まれる特定の栄養素がテストステロン代謝に及ぼす影響について、科学的根拠に基づいた評価が求められている。

サツマイモとテストステロン産生の関連を考える上で、まず注目すべきはステロイドホルモン合成経路におけるビタミンAの役割である。Livera et al. (2002)の先駆的研究によれば、ビタミンA(レチノイン酸)はライディッヒ細胞におけるテストステロン産生に不可欠な転写因子SF-1(ステロイド産生因子-1)の発現調節に関与していることが示されている。サツマイモ、特にオレンジ肉品種に豊富に含まれるβ-カロテンは体内でビタミンAに変換されるため、その前駆体としての役割が注目される。

Hogarth et al. (2011)によるレビューでは、ビタミンAがステロイドホルモン合成の律速段階であるコレステロールからプレグネノロンへの変換を触媒するP450scc(側鎖切断酵素)の活性調節にも関与していることが示されている。さらに、Yang et al. (2018)の最新研究では、レチノイン酸がStAR(steroidogenic acute regulatory protein)の発現を増強することで、ミトコンドリア内膜へのコレステロール輸送を促進し、テストステロン産生の前提条件を整えることが明らかになっている。

サツマイモに含まれるミネラル成分も重要である。O’Dell & Volcani (1978)の古典的研究以来、亜鉛がテストステロン産生において補因子として機能することが知られている。特に、5α-還元酵素や17β-ヒドロキシステロイド脱水素酵素など、テストステロン代謝に関与する複数の酵素の活性に亜鉛が必須であることがPrasad et al. (1996)により示されている。サツマイモ100gあたり約0.3mgの亜鉛を含有しており、この量は決して高濃度とは言えないものの、多様な食事パターンの一部としての貢献は無視できない。

マグネシウムの役割も見過ごせない。Cinar et al. (2011)の研究では、マグネシウム摂取量とテストステロンレベルの間に正の相関関係が示されている。彼らの報告によれば、マグネシウムは性ホルモン結合グロブリン(SHBG)との競合によって、生物学的活性を持つ遊離テストステロンの割合を増加させる可能性がある。サツマイモ100gあたり約25mgのマグネシウムを含有しており、一日の推奨摂取量(成人男性で400-420mg)の約6%を提供することができる。

しかし、Banihani (2018)の批判的レビューが指摘するように、単一の食品や栄養素がテストステロンレベルに及ぼす影響を評価する際には、全体的な食事パターンや生活習慣因子との相互作用を考慮することが不可欠である。特に、カロリー摂取量、タンパク質・脂質バランス、身体活動レベル、睡眠の質などの交絡因子がホルモンバランスに影響を与えることを忘れてはならない。

2. 視床下部-下垂体-性腺軸への調節作用

テストステロン産生は視床下部-下垂体-性腺軸(HPG軸)と呼ばれる複雑なフィードバック系によって制御されている。サツマイモに含まれる特定の栄養素や生理活性成分がこのHPG軸の機能調節に関与する可能性について検討することは、その潜在的な男性健康促進効果を理解する上で重要である。

視床下部からのGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)分泌調節におけるポリフェノール類の役割に関して、Sharma et al. (2013)の研究は興味深い知見を提供している。彼らの報告によれば、特定のフラボノイド化合物はエストロゲン受容体を介してGnRH分泌パターンに影響を与える可能性があり、間接的にLH(黄体形成ホルモン)放出を調節することが示唆されている。サツマイモに含まれるケルセチンやカンフェロールなどのフラボノイド類がこの経路を介して作用する可能性は否定できないが、現時点では直接的な証拠に乏しい。

一方、酸化ストレスとHPG軸機能の関連については、より確固たる証拠が存在する。Agarwal et al. (2008)の研究によれば、過剰な酸化ストレスは視床下部-下垂体-性腺軸の各レベルでのシグナル伝達を阻害し、テストステロン産生を低下させることが示されている。サツマイモのアントシアニンやクロロゲン酸などの抗酸化成分は、この文脈において保護的役割を果たす可能性がある。特に、Wang et al. (2016)の研究では、紫肉サツマイモ抽出物が高脂肪食誘導マウスにおける酸化ストレスマーカー(MDA, 8-OHdG)の上昇を抑制し、テストステロンレベルの低下を部分的に回復させることが報告されている。

下垂体からのLH分泌に対する栄養素の影響も重要である。亜鉛欠乏がLH受容体発現とシグナル伝達を阻害することがBedwal & Bahuguna (1994)の古典的研究で示されている。この文脈において、サツマイモを含む亜鉛源の食事は、LH作用の最適化に寄与する可能性がある。さらに最近では、Dissanayake et al. (2019)がビタミンA代謝産物がLH受容体の転写活性化を促進することを報告しており、β-カロテン豊富なオレンジ肉サツマイモの潜在的役割が示唆されている。

栄養素の複合的効果も考慮すべきである。Pilz et al. (2011)の研究によれば、ビタミンDはテストステロン産生を促進する作用があり、マグネシウムはビタミンDの活性化と機能に不可欠である。したがって、マグネシウムを含むサツマイモの摂取は、太陽光暴露や他のビタミンD源と組み合わせることで、相乗的なホルモン調節効果をもたらす可能性がある。

しかし、Jensen et al. (2020)の最新のシステマティックレビューが指摘するように、食事因子とHPG軸機能の関連についてのヒトにおける質の高い介入研究は依然として限られている。特に、サツマイモ特有の成分が視床下部-下垂体-性腺軸に及ぼす直接的影響については、今後のより精密な研究が求められる分野である。

3. ライディッヒ細胞機能とサツマイモ成分の相互作用

精巣に存在するライディッヒ細胞はテストステロン産生の主要部位であり、その機能はさまざまな内因性・外因性因子によって調節されている。サツマイモに含まれる栄養素や生理活性成分がライディッヒ細胞の機能に及ぼす影響を分子レベルで理解することは、男性生殖健康における潜在的役割を評価する上で不可欠である。

ライディッヒ細胞におけるステロイド合成経路とビタミンAの関連について、Livera et al. (2004)の詳細な研究は重要な知見を提供している。彼らはレチノイン酸がStAR、P450scc、3β-HSDなど、テストステロン合成に関与する複数の酵素の発現を調節することを明らかにした。特に注目すべきは、レチノイン酸受容体(RAR)を介したシグナル伝達がcAMP依存性経路と協調して作用し、ステロイド合成酵素の転写を増強することである。サツマイモに含まれるβ-カロテンは体内でレチノイン酸に変換されるため、この経路を介してライディッヒ細胞機能を支援する可能性がある。

酸化ストレスからのライディッヒ細胞保護も重要なメカニズムである。Chen et al. (2013)の研究によれば、ライディッヒ細胞は高いエネルギー代謝と多数のミトコンドリアを持つことから、酸化ストレスに対して特に脆弱であることが示されている。彼らは過剰な活性酸素種(ROS)がステロイド合成酵素の活性阻害と、ミトコンドリアDNA損傷を介してテストステロン産生を低下させることを報告している。この文脈において、Lee et al. (2016)が示したサツマイモポリフェノールの抗酸化作用は、ライディッヒ細胞の機能維持に寄与する可能性がある。

炎症性メディエーターとライディッヒ細胞機能の関連も無視できない。Hales (2002)の先駆的研究以来、IL-1β、TNF-α、IL-6などの炎症性サイトカインがライディッヒ細胞のステロイド産生を阻害することが知られている。Wang et al. (2017)の報告によれば、紫肉サツマイモアントシアニンはNF-κB経路の抑制を介して炎症性サイトカイン産生を減少させることから、間接的にライディッヒ細胞機能を保護する可能性が示唆される。

ミネラル栄養素の役割も重要である。Om & Chung (1996)の古典的研究によれば、亜鉛はステロイド産生に関与する複数の酵素(5α-還元酵素、17β-HSDなど)の活性中心に存在し、その触媒機能に不可欠である。また、Cheng et al. (2015)はマグネシウムがミトコンドリア機能と細胞エネルギー代謝の最適化を通じて、間接的にステロイド合成を支援することを報告している。サツマイモはこれらのミネラルの適度な供給源として、ライディッヒ細胞の機能維持に貢献する可能性がある。

最新の研究として、Akintunde et al. (2020)は植物性食品の複合的な生理活性成分がライディッヒ細胞機能に及ぼす影響について検討している。彼らの報告によれば、特定のファイトケミカルの組み合わせは単一成分よりも強力な保護効果を示すことが多く、これは「食品マトリックス効果」として知られる現象である。サツマイモに含まれる多様な生理活性成分(ポリフェノール、カロテノイド、ビタミン、ミネラルなど)の複合的作用は、この観点からも評価されるべきであろう。

4. 臨床・疫学的証拠と実践的応用

サツマイモとテストステロン代謝の関連に関する基礎研究の知見は興味深いが、実際のヒト集団における効果を評価するためには、臨床研究や疫学調査からのエビデンスが不可欠である。現状では、サツマイモ摂取と男性ホルモンバランスの直接的関連を検証した質の高い介入研究は限られているが、関連する栄養素や食事パターンに関する研究から一定の示唆を得ることができる。

カロテノイド摂取とテストステロンレベルの関連について、Hartman et al. (2006)の横断研究は重要な知見を提供している。彼らは血清カロテノイド濃度が高い男性では、年齢や他の交絡因子で調整した後も、総テストステロンレベルが平均17%高いことを報告している。ただし、この関連が因果関係を示すものであるかについては慎重な解釈が必要である。同様に、Lerchbaum et al. (2014)の前向きコホート研究では、血清レチノール(ビタミンA)レベルとフリーテストステロン指数の間に正の相関が認められているが、この関連は一部、共通の代謝経路や輸送タンパク質の影響を反映している可能性も指摘されている。

植物性食品を中心とした食事パターンとホルモンバランスの関連についても検討する価値がある。Allen et al. (2000)の古典的研究では、ベジタリアン男性と肉食者のホルモンレベルを比較し、総テストステロン濃度に有意差はないものの、遊離テストステロンの生物学的利用能が植物性食品中心の食事で高い傾向があることを報告している。この知見はSHBG(性ホルモン結合グロブリン)レベルの変化に起因する可能性が高く、サツマイモを含む植物性食品の多様な生理活性成分が間接的にホルモンバランスに影響を与えることを示唆している。

特に興味深いのは、Allen & Key (2000)が報告した食物繊維摂取とテストステロン代謝の関連である。彼らの研究によれば、高食物繊維摂取は腸内細菌叢の変化を介して、エストロゲン様化合物の再吸収を減少させ、間接的にテストステロン/エストロゲン比を最適化する可能性がある。サツマイモは100gあたり約3gの食物繊維を含有しており、この文脈での貢献が期待される。

実践的な応用に関して、Safarinejad et al. (2010)の介入研究は参考になる。彼らは不妊症の男性を対象に、抗酸化物質(ビタミンE、ビタミンC、亜鉛など)の摂取がテストステロンレベルと精子パラメータに及ぼす影響を検証し、26週間の介入後に有意な改善効果を認めている。サツマイモはこれらの抗酸化栄養素を適度に含有していることから、バランスの取れた食事の一部として男性生殖健康をサポートする可能性がある。

最新の研究として、Liu et al. (2022)は中国の伝統的な食事パターンとテストステロンレベルの関連を調査し、野菜・根菜類の摂取頻度と血清テストステロン濃度の間に弱いながらも正の相関があることを報告している。この関連は年齢、BMI、喫煙、飲酒、身体活動レベルなどの交絡因子で調整した後も有意であったが、因果関係の証明には至っていない。

しかし、Reynolds et al. (2023)の最新のシステマティックレビューが指摘するように、特定の食品と男性ホルモンバランスの関連に関する研究の多くは、方法論的限界(小規模サンプル、短期観察、交絡因子の不十分な調整など)を抱えている。したがって、サツマイモがテストステロン代謝に及ぼす影響について、より確実な結論を得るためには、適切にデザインされた大規模介入研究が必要である。

5. 運動との相乗効果と実践的アプローチ

テストステロン産生は食事因子だけでなく、身体活動や運動によっても強く影響を受ける。サツマイモの栄養素と運動の相互作用を理解することは、男性の健康維持や運動パフォーマンス向上のための統合的アプローチを検討する上で重要である。

レジスタンストレーニングとテストステロン応答の関連について、Kraemer & Ratamess (2005)の包括的レビューは基本的な枠組みを提供している。彼らの報告によれば、高強度・高容量のレジスタンス運動は急性的なテストステロン上昇を引き起こすが、この反応を最適化するためには適切な栄養サポートが不可欠である。特に、運動前後の炭水化物摂取がインスリン・IGF-1シグナル経路を介してテストステロン産生を増強することが知られている。

この文脈において、Pihlajamäki et al. (2012)の研究は興味深い知見を提供している。彼らの報告によれば、サツマイモの低〜中程度の血糖指数(GI:44-61)と高い食物繊維含有量の組み合わせは、急激な血糖上昇を抑えつつ持続的なエネルギー供給を可能にし、運動時のグリコーゲン利用効率を最適化する可能性がある。さらに、Wong et al. (2015)は、運動後の炭水化物とタンパク質の適切な摂取比率(おおよそ3:1)がテストステロン/コルチゾール比の維持に有利であることを示している。

酸化ストレスと炎症の調節も重要なメカニズムである。強度の高い運動は一過性の酸化ストレスと炎症反応を引き起こすことが知られており、これが過剰になるとテストステロン産生に抑制的に作用する可能性がある。この点において、Gomes et al. (2011)は抗酸化物質の摂取が運動誘発性の酸化ストレスを軽減し、ホルモン応答を最適化する可能性を示している。サツマイモに含まれるアントシアニン、クロロゲン酸、ビタミンCなどの抗酸化成分は、この文脈で保護的役割を果たすかもしれない。

ミネラル栄養素と運動の相互作用も注目に値する。Kilic et al. (2006)の研究によれば、定期的な高強度運動を行うアスリートでは亜鉛要求量が増加し、不十分な摂取はテストステロンレベルの低下につながる可能性がある。同様に、Nielsen & Lukaski (2006)はマグネシウム欠乏が運動パフォーマンスとホルモン応答の両方に悪影響を及ぼすことを報告している。サツマイモはこれらのミネラルの適度な供給源として、運動時の栄養サポートに貢献する可能性がある。

実践的なアプローチとして、Stellingwerff et al. (2011)の研究は参考になる。彼らの報告によれば、持久系運動の前後に中〜高GIの炭水化物源を摂取することでグリコーゲン再合成が促進され、カタボリックホルモン(コルチゾールなど)の上昇が抑制される。サツマイモはこの目的に適した炭水化物源であり、β-カロテンやポリフェノールなどの機能性成分による付加的なメリットも期待できる。

また、Jeukendrup (2017)の最新のレビューによれば、個人の目標や運動タイプによって最適な栄養戦略は異なり、特にレジスタンストレーニングでは筋肉回復とホルモン応答を最適化するために、適切なタイミングでの炭水化物・タンパク質・脂質の組み合わせが重要である。サツマイモを鶏肉や魚などの良質なタンパク質源、オリーブオイルやアボカドなどの健康的な脂質源と組み合わせることで、より包括的な栄養サポートが可能になる。

しかし、Antonio et al. (2021)の批判的レビューが指摘するように、特定の食品や栄養素が運動誘発性テストステロン応答に及ぼす影響に関する研究の多くは小規模で短期的であり、結果の解釈には慎重さが求められる。サツマイモと運動の相互作用による男性ホルモンバランスへの長期的影響を明らかにするためには、より包括的な介入研究が必要である。

6. 年齢関連テストステロン低下への栄養学的アプローチ

加齢に伴うテストステロン減少(late-onset hypogonadism)は、筋力低下、骨密度減少、認知機能変化など多様な健康問題と関連している。近年、薬理学的介入に代わる自然なアプローチとして、食事因子によるホルモンバランス調整の可能性が注目されている。この文脈において、サツマイモの栄養特性が年齢関連テストステロン低下の予防または管理にどのように貢献しうるかを検討することは意義深い。

加齢とテストステロン低下のメカニズムについて、Midzak et al. (2009)の詳細なレビューは重要な知見を提供している。彼らの報告によれば、年齢関連テストステロン低下は主に以下の要因に起因する:

  1. ライディッヒ細胞数と機能の減少
  2. 視床下部-下垂体軸のフィードバック感受性の変化
  3. 慢性炎症状態とサイトカインバランスの変化
  4. 酸化ストレスの増加とミトコンドリア機能障害
  5. コレステロール代謝と輸送の変化

これらの要因に対して、サツマイモの機能性成分が保護的に作用する可能性がある。例えば、酸化ストレスに関して、Rebouche et al. (2004)はビタミンA前駆体がミトコンドリア膜の完全性維持と抗酸化防御系の強化に寄与することを示している。サツマイモに含まれるβ-カロテンは効率的なビタミンA前駆体であり、特にオレンジ肉品種では100gあたり最大11mgを含有しているため、加齢に伴う酸化ストレス増加の緩和に貢献する可能性がある。

慢性炎症の調節も重要なメカニズムである。Maggio et al. (2006)の研究によれば、加齢に伴う炎症マーカー(IL-6, TNF-α, CRPなど)の上昇はテストステロンレベルと負の相関を示す。この文脈において、Wang et al. (2016)が報告した紫肉サツマイモアントシアニンの抗炎症作用は、間接的にホルモンバランスの維持に寄与する可能性がある。同様に、Garcia et al. (2018)はクロロゲン酸などのフェノール性化合物が年齢関連炎症の調節に有効であることを示している。

代謝症候群とテストステロン低下の関連も考慮すべき重要な要素である。Corona et al. (2011)のメタ分析によれば、メタボリックシンドロームの各構成要素(腹部肥満、高血糖、脂質異常症、高血圧)はテストステロン低下と双方向的な関連を示す。この文脈において、Ooi et al. (2015)が報告したサツマイモの糖・脂質代謝改善効果は、間接的にホルモンバランスの保持に貢献する可能性がある。

食物繊維による腸内細菌叢調節も注目すべきメカニズムである。Shin et al. (2019)の最新研究によれば、腸内細菌叢の構成変化は性ホルモン代謝に影響を与え、特定の代謝産物(短鎖脂肪酸など)を介してテストステロン産生を調節する可能性がある。サツマイモに含まれる食物繊維(特にレジスタントスターチと可溶性食物繊維)は有益な腸内細菌叢プロファイルの維持に貢献し、間接的にホルモンバランスをサポートするかもしれない。

実践的なアプローチとして、Vaamonde et al. (2012)の研究は参考になる。彼らは中高年男性を対象とした調査で、地中海食パターン(果物、野菜、全粒穀物、オリーブオイル、魚を豊富に含む食事)への高い遵守度がテストステロンレベルの維持と正の相関を示すことを報告している。サツマイモはその栄養特性から、このような健康的な食事パターンに組み込むことができる理想的な食品の一つと考えられる。

しかし、Yeap et al. (2021)の最新のシステマティックレビューが指摘するように、年齢関連テストステロン低下に対する食事介入の効果は、個人の遺伝的背景、基礎健康状態、生活習慣因子などによって大きく変動する可能性がある。したがって、サツマイモを含む栄養アプローチは個別化された形で検討されるべきであり、必要に応じて医学的評価と組み合わせることが推奨される。

7. 今後の研究課題と限界点

サツマイモとテストステロン代謝の関連に関する現在の理解には、いくつかの重要な知識ギャップと方法論的課題が存在する。今後の研究の方向性を示し、現在のエビデンスを適切に解釈するためには、これらの限界点を明確に認識することが不可欠である。

最も重要な課題の一つは、サツマイモ摂取とテストステロンレベルの直接的関連を検証した質の高い介入研究の不足である。Bhasin et al. (2018)が指摘するように、ホルモン測定に関する研究では、分析の時間的変動、測定法の標準化、交絡因子の適切な調整などが重要である。これらの方法論的厳密さを備えた上で、サツマイモ摂取の容量依存的効果、異なる品種間の比較、長期的影響などを評価する研究が求められる。

また、Travison et al. (2017)が強調するように、テストステロン代謝に対する食事因子の影響は、個人の遺伝的背景や基礎健康状態によって大きく異なる可能性がある。特に、テストステロン合成や代謝に関与する遺伝子多型(CYP17A1, CYP19A1, SRD5A2など)との相互作用を検討することで、より精密な栄養アプローチの開発が可能になるかもしれない。

摂取タイミングと生物学的効果の関連も重要な研究課題である。Pereira et al. (2019)の研究が示唆するように、同じ栄養素であっても摂取タイミング(朝vs夕方、運動前vs運動後など)によって代謝応答が異なる可能性がある。サツマイモの摂取タイミングとテストステロン日内変動の相互作用を検討することで、より効果的な摂取戦略の構築につながるかもしれない。

また、サツマイモのどの成分が最も重要であるかという問題も未解決である。単一栄養素アプローチと全体的食品マトリックスアプローチの比較が必要である。この点について、Jacobs & Tapsell (2013)は栄養素間の相互作用や食品マトリックス効果の重要性を強調している。サツマイモの場合、複数の機能性成分(β-カロテン、ポリフェノール、食物繊維、ミネラルなど)の複合的作用を評価することが、その真の生物学的価値を理解する上で不可欠であろう。

さらに、Handelsman et al. (2016)が指摘するように、テストステロンの絶対値だけでなく、その生物学的利用能や代謝バランス(テストステロン/エストロゲン比、テストステロン/コルチゾール比など)の評価も重要である。サツマイモの摂取がこれらのホルモンバランス指標に及ぼす影響を包括的に検討することで、男性健康における潜在的役割をより正確に評価できるかもしれない。

さらに、サツマイモとテストステロン代謝の関連に関する疫学的証拠の多くは西洋人口を対象としたものであり、異なる人種・民族集団での検証が求められる。この点について、Ryan et al. (2020)は食事因子とホルモン応答の関連における人種間差異の可能性を指摘している。特に、サツマイモが伝統的に重要な食材である東アジアやアフリカ地域での研究が望まれる。

最後に、テストステロン産生が男性の健康において最適値から外れる「低すぎる」あるいは「高すぎる」状態の両方が問題となりうることを認識することが重要である。この点について、Bhasin et al. (2018)は正常範囲内でのテストステロンレベル維持の重要性を強調している。サツマイモを含む食事アプローチの最終目標は、過度な増強ではなく、生理的に適切なホルモンバランスの維持・回復であることを忘れてはならない。

8. 総括と実践的提言

サツマイモとテストステロン代謝の関連に関する現在の科学的証拠を総合すると、サツマイモは男性ホルモンバランスの維持・最適化を直接・間接的に支援する可能性を持つ栄養的に優れた食品であると考えられる。しかし、その効果は劇的というよりも補助的・予防的なものと捉えるべきであり、全体的な食事パターンや生活習慣の文脈の中で評価される必要がある。

実践的な観点から、以下のような提言が考えられる:

  1. 品種選択の最適化: テストステロン代謝サポートを主目的とする場合、オレンジ肉品種(β-カロテン含有量が高い)と紫肉品種(アントシアニン含有量が高い)を組み合わせて摂取することで、酸化ストレス保護と炎症調節の両方の恩恵を受けられる可能性がある。ただし、Liu et al. (2018)が指摘するように、加工・調理方法によって生理活性成分の生物学的利用能が大きく変動することに注意が必要である。
  2. 摂取量と頻度: テストステロン代謝への影響を考慮した場合、Mínguez-Alarcón et al. (2017)の研究を参考にすると、β-カロテン摂取量として1日あたり6-15mgが適切と考えられる。これはオレンジ肉サツマイモ約100-200gに相当するが、個人の年齢、健康状態、活動レベルなどに応じて調整が必要である。
  3. タンパク質源との組み合わせ: Fui et al. (2016)の研究が示すように、十分なタンパク質摂取はテストステロン産生の基盤となる。サツマイモの良質な炭水化物と、魚、鶏肉、卵、豆類などの良質なタンパク質源を組み合わせることで、より包括的な栄養サポートが可能になる。特に、亜鉛を豊富に含む牡蠣やナッツ類との組み合わせは相乗効果が期待できる。
  4. 脂質バランスの考慮: Corona et al. (2013)の研究が示すように、適切な脂質摂取はステロイドホルモン合成の基盤となる。サツマイモに含まれる炭水化物と、オリーブオイル、アボカド、ナッツ類などの不飽和脂肪酸を組み合わせることで、より包括的な代謝サポートが可能になる。
  5. 運動との統合: Kraemer et al. (2020)の最新レビューが示すように、レジスタンストレーニングとの組み合わせが最も効果的である。特に中高強度のレジスタンス運動の前後にサツマイモを含む食事を摂取することで、エネルギー供給とホルモン応答の最適化が期待できる。
  6. 年齢に応じた調整: Mohr et al. (2022)の研究によれば、加齢に伴い抗酸化栄養素の要求量が増加する傾向がある。中高年男性では、若年層と比較してサツマイモの摂取頻度を高める(週3-4回以上)ことが有益かもしれない。
  7. 個別化の重要性: Handelsman (2020)が強調するように、ホルモン応答の個人差は大きい。サツマイモを含む食事アプローチは、遺伝的背景、基礎健康状態、生活習慣因子などを考慮した個別化された形で実施されるべきである。

最後に強調すべきは、テストステロンサプリメントや医薬品が必要な臨床的テストステロン欠乏症(男性更年期障害など)に対して、サツマイモを含む食事アプローチは代替ではなく補完として位置づけられるべきであるということである。Bhasin et al. (2018)のテストステロン治療ガイドラインが示すように、臨床的に有意なホルモン異常が疑われる場合は、適切な医学的評価と治療が最優先される。その上で、長期的な健康維持と予防的アプローチとして、サツマイモを含む栄養戦略が検討されるべきであろう。

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